パソコンやスマートフォンの普及によって、わざわざお店へ行かなくてもネットで買い物ができるようになりました。
メディア環境研究所が発表した「メディア定点調査2018」によると、スマートフォンの所有率は79.4%にまで伸びているそうです。
引用元: 博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所

日本は地域によって風土や文化に大きな違いがあります。買い物をする環境が急速に変化するなか、地域やエリアによってネットショッピング利用状況にどのような違いが出るのかランキングで見ていきましょう。

県民性でどれだけ変わる?

地域によって通販をする時どのような違いがあるのか、JADMAが「県民性」をテーマにした調査結果を公開しています。
今回は「健康」「セール」「犬好きVS猫好き」「アウトドアVSインドア」「スイーツ」のテーマを統計データから見ていきましょう。
引用元: 【JADMA】県民通販大調査

健康オタク県

一年間に通販で購入した「健康食品・サプリメント」の年間利用率をランキング。
健康オタク県は?
1位が鹿児島県、2位は大分県、3位は熊本県、4位は宮城県、5位は滋賀県となり、九州3県が上位3位を独占しました。
エリア別にみると、「通販健康オタク県」は近畿と九州に多く分布している傾向が見られました。

セール大好き県

一年間に通販で「セールをどの程度利用したか」をランキング。
セール大好き県は?
1位が京都府、2位は熊本県、3位は茨城県、4位は大阪府、5位は岡山県で36.0%でした。
エリア別にみると、「通販セール大好き県」は東北、関東、九州に多く分布しているようです。

京都は、大学生の数が全国で1位で非正規雇用率でも3位となっていることから、通販をかしこく利用して家計を上手にやりくりしているようです。

また、ZOZOTOWNで行われた、購入者が送料を決める「送料自由」サービスで、実際に設定された送料の都道府県別平均値を比較した「送料ランキング」で送料を最も安く設定したのは、1位が奈良県、2位は大阪府、3位は兵庫県、4位は滋賀県、5位は京都府と、関西エリアに集中しており、”安価”に並々ならぬこだわりが伺えます。

犬好きVS猫好き県

一年間に通販で購入した「ペット用品」の年間合計金額を調査。
犬用品の購入額が多い「犬好き県」、猫用品の購入額が多い「猫好き県」に分けて比較しました。
犬好きVS猫好き県
ペット用品の年間購入金額は、犬のペット用品が猫のペット用品を上回りました。
犬好き県は、滋賀県が41,955円と全国平均の約2.6倍で断トツ1位。2位は千葉県、3位は愛媛県でした。猫好き県は、1位が宮城県で24,667円、2位は佐賀県、3位は富山県という結果でした。

エリア別にみると、犬好き県は近畿地方・中国地方に多く、猫好き県は東北地方・北陸地方・関東地方に多いことが分かりました。

犬好きの滋賀は県民所得が全国2位で、お金に余裕があり、犬を飼いやすい持ち家に暮らしている人が多いのではないでしょうか。
逆に、雪が多く寒いエリアでは、散歩で外に出る犬よりも室内飼いの猫が好まれるようです。

アウトドアVSインドア県

一年間に通販で購入した「アウトドア用品・スポーツ用品・趣味用品」の年間合計金額を調査。
アウトドア用品・スポーツ用品の購入額が多い県を「アウトドア県」、趣味用品の購入金額が多い県を「インドア県」に分けて比較しました。
アウトドアVSインドア県

アウトドア用品とインドア用品の通販年間購入額を比較すると、アウトドア用品の年間購入額がインドア用品の年間購入額を上回りました。

さらに、都道府県ごとに比較すると、アウトドア用品の購入額が高い県が34県、インドア用品の購入額が高い県が13県となり、全国的にアウトドア用品への出費が多いことがわかりました。アウトドア県は全国に分布する一方、インドア県は関東地方や近畿地方に分布する傾向が見られました。

スイーツ女子県

一年間に通販で購入した「お菓子・スイーツ」の年間合計金額を女性限定で調査しました。
スイーツ女子県は?
通販によるスイーツの年間購入額が多い「スイーツ女子県」は1位が島根で17,560円。2位は北海道、3位は岡山という結果でした。
エリア別でみると、西日本では通販でスイーツを購入する女性が多いことが分かりました。

一方で、ランキング最下位の長野県は、果物消費量において全国2位のフルーツ大好き県ということから、スイーツよりも、フルーツの方が人気のようです。

まとめ

さまざまなテーマの調査結果を見てきましたが、いかがでしたか。
自社のネットショップ運営に直接結び付けて考えるには、もう少し細かいデータが必要にかもしれませんが、こういった「地域差」という大きな枠で考えるには、参考になるのではないでしょうか。

世の中にはさまざまなデータが存在します。この機会に、データから得られる情報をどのように活用するかを考えてみてはいかがでしょう。