マーケティングの一つとして突如として現れた用語ですが、世間一般的にはまだまだ浸透していないワードです。
実は意識していないだけで、私たちの身近なところでパーソナライズ化は進んでいるのです。

ここでは、今後さらにニーズが高まっていくパーソナライズについて、おさらいと今後のマーケティングの動向について考えてみました。

パーソナライズとは

パーソナライズを簡単に説明すると個々人の興味・関心・行動に合わせてサービスを最適化することです。

十数年前のマーケティングの主流と言えばテレビ・ラジオ・新聞・雑誌などを活用したマスマーケティングで、不特定多数のユーザーに対し一方的に発信するものでした。
しかし、身近に必要なものが全て揃い、商品選択の幅も広がった今となっては、ただ広告を出すだけでは物は売れなくなってしまいました。

そこで考え出されたのがパーソナライズというマーケティングの概念です。「身近なところでパーソナライズ化は進んでいる」と前述しましたが、一番身近なもので言えばYahoo!やGoogleといった検索エンジンです。
皆さんは普段、何気なくキーワードを検索してネットを楽しんでいると思いますが、実は表示される検索結果はユーザーによって異なるのです。

また、ネットショップや動画サイトでの閲覧・行動履歴を元に、個々人の興味・関心を分析し、その人に合った商品やコンテンツを表示こともパーソナライズに分類されます。
ネットショップや動画サイトのパーソナライズに関連しては、「レコメンド」と言われるものがパーソナライズにあたります。

パーソナライズの活用事例

では、実際にビジネスとして考えたとき、パーソナライズはどのように活用されているのでしょうか?

BtoBの場合

情報の選択肢が増えたのは個人消費者だけではありません。BtoBにおいても購買行動が激変しました。一昔前の、営業自らの足で見込み客を訪問し商談するという行動は、今やあまり響かなくなっています。

ではBtoBにおけるパーソナライズとはどんなものでしょう。

人は、商品やサービスを知っても、それが自身と関係のないものと見なせば、すぐに忘れてしまうものです。ましてや、検索すれば情報にあふれている現状であればなおさらです。そこで、メール配信や自社ブログの運営を通じ、見込み客が商品・サービスを連想しやすくなるような知識の補完を行い、興味・関心を持ってもらうように育成していきます。
ここまでで見込み客のニーズを把握し、ある程度の信頼関係が構築できていれば、営業活動が効率化するだけでなく直接的な売上げにも結びつきます。

また、見込み客に限らず既存顧客にもパーソナライズを意識することで、新たな取引に繋がったり、取引単価の向上を図ることが出来ます。

BtoCの場合

BtoCにおけるパーソナライズは、先に紹介した検索エンジンや動画サイトの他にも様々な活用法が存在します。

例えばネットショッピングで何かしらの商品を購入した後に「この商品を購入した人は他にこんな商品を購入しています」と表示されたり、「あなたにおすすめな商品はこちら」といったメールが届くのは、今では当たり前になっています。これも立派なパーソナライズサービスです。

これは一般的に「レコメンド(おすすめ)」と言われるサービスです。不特定多数の閲覧行動や購買行動のデータを蓄積して、そこから閲覧率や購入率の高い商品を割り出しオススメしています。

最近は医療の分野において、個々人の体質や病歴に合わせて治療法や処方箋を出す「オーダーメイド医療」が注目を集めています。

今後、パーソナライズで何を実現しょうとしているのか

これまで見てきたように、パーソナライズは私たちの日々の生活に大きく関わってくるようになりました。

最近はネットサーフィンをしていると、自分にとって関心のあるものが、以前よりも多く表示されているようになっていると感じませんか。何が起きているのかというと、それはパーソナライズの進化です。

企業は、発するメッセージをよりターゲットに対して絞り、見ている個人だけに特別にカスタマイズされている様に送ることができればできるほど、見込み客を顧客へとコンバージョンできる可能性が高くなるということを知っているからです。
これまでのように不特定多数として捉えるのではなく、一人一人にフォーカスすることで、より効果的なパーソナライズを展開出来るようになるのです。

将来的には、Webサイトや商品ページそのものを個人個人に合わせて作り変えるようなことが、一般的になるかもしれません。

パーソナライズで変わる?!今後のマーケティングの考え方

それでは、提供されている側はどう感じているのでしょうか。

2015年から増え始めたショッピングアプリですが、利用ユーザー数は2018年もさらに増加しています。
消費者は、数多ある商品の中から自分が欲しいものを探すのではなく、素早く簡単に欲しい商品を探せるものをここ数年の間求めていました。そこにアプリがフィットしたため、利用者が一気に拡大したのではないかと考えられます。

ネットリサーチサービス「Fastask」を利用して実施したアンケートでは、48%のスマホユーザーがパーソナライズされたプッシュ通知をきっかけに買い物をしたと回答しているのです。

しかし一方で、大半の人はオンラインで自分の行動を追跡されることに違和感を感じているのも事実です。
70.5%の人が、アプリごとに通知のオン/オフを使い分けている、と回答しています。
パーソナライズは個人によって意見がはっきり分かれるため、今後どんなプッシュ通知なら印象を良くするのか、相手をしっかり見極めなくてはなりません。

消費者は今、パーソナライズされた情報を使ってより良いサービスを提供することを企業に期待しているのです。

ビジネスにおいてBtoBもBtoCも本質は変わりません。信頼の構築には時間がかかりますが、好感を持ってもらうのにはそこまで時間はかかりません。
好感を持ってもらうことこそ、長期的なパートナーシップへの第一歩になるのです。
特定の対象者向けに適切なタイミングでパーソナライズされたメッセージを届けることが、マーケティングの究極の目標と言えるでしょう。

まとめ

パーソナライズは、こうしてみると様々な活用方法をされており、今後もますます多様化していくでしょう。

少し前まで、ネットショップの利用者が商品を見つけるためには、サイト全体を検索しなければなりませんでしたが、今では、オンライン上でのブラウジング履歴や過去の購入履歴などのさまざまなデータに基づいて、顧客に商品が提示されるようになりました。
実際に、ネットショップで商品を探す際の主な手法として、検索ボックス、サイトナビゲーションに続く3番手に商品レコメンドが挙げられます。
企業にとってパーソナライズ化は、「あれば望ましいもの」から、利用者と関わる上で「必要不可欠のもの」に急速に進化しているのです。

そして、広告のパーソナライズの目標は、「侵害されたような感覚」を最小限に抑えながら、潜在顧客にアプローチすることです。

上質なマーケティングのためには、ユーザーを深く理解することが不可欠です。ユーザーにとって、よりよいサービスを提供できるよう、施策を繰り返しながら最適化していきましょう。