前回、Amazon が実施して大きな成果を上げた「ロングテール戦略」を紹介しました。
ネットショップならではの戦略ともいえるこのロングテール戦略ですが、デメリットの部分を考えると、大企業でしか実践できないのではないかと思った方も多いのではないでしょうか?
今回は、あなたのネットショップでもできる、ロングテール戦略の実践方法をご紹介します。
Amazon が行った販売戦略とは
長期計画とターゲットを決める
ロングテール戦略はその性質上、短期的に大きな利益を上げるということができません。
ロングテール戦略のために数多くの商品を仕入れ、ある程度の在庫を確保するためにかかった経費を回収するためには、長い期間を必要とするケースも珍しくないのです。
Amazon は独自技術によって徹底的に合理化された在庫管理と流通コストの削減を行っており、このことがロングテール戦略成功のポイントともなっています。
ネットショップの運営者がロングテール戦略を導入する場合、Amazon のような大規模な手法を取ることは不可能ですから、一定の利益を生み出すためにはある程度期間が必要であることを覚えておきましょう。
また、Amazon ほど様々なアイテムを取り扱うことは現実的ではないので、どういった分野に特化した商品の取り扱いを行うべきなのかを整理しておく必要があるでしょう。
サイトのページ作りには時間をかける
SEO対策が重要であることは、すべてのネットショップにいえることです。
ロングテール戦略においても、もちろんSEO対策は非常に重要ですから、商品の紹介ページの構成には細心の注意を払わなければなりません。
もともと小さなマーケットで取り扱う商品ですから、ユーザーが検索によってたどり着くのも簡単ではありません。
やっとのことで閲覧されたページに手抜きや間違いがあっては、販売の機会は失われてしまうでしょう。
頻繁に売れない商品というのは、いわばマニアック、あるいはニッチ(隙間)なニーズを狙ったものが多いので、買う人は特定の専門知識をもったエキスパートだったり、特別なこだわりを持っている人が多いのです。
そのような顧客を満足させるための品揃えを実践するためには、日々の情報収取も必要になってきます。
その情報をページで魅力的に提供することで、こだわりを持った人に「おっ、このページを作った人は分かっているな!」と思わせることができれば、あなたのサイトの根強いファンになってくれるでしょう。
継続と改善が一番の近道
ロングテール戦略においては、なにより商品紹介ページの充実が求められます。ですが、商品の紹介ページを作り込めばそれで終了というものではありません。
SEO対策も含め、日々新しい情報発信を行うとともに、より分かりやすいサイト作りが求められます。
常に新しい情報を更新を続けていなければ、すぐに顧客離れが起きてしまう危険性があるのです。
まとめ
取り扱われること自体が珍しい商品は、それを欲する顧客にとっては宝物のような価値をもっています。
どこのネットショップでも売っている商品ならば、それを見つけたときに嬉しくなることは、それほどないでしょう。
ロングテール戦略の成功のカギは、その商品が大多数の人にとって必要のないものであればあるほど、必要とする一部の顧客にとっての価値が高まっていくという点です。
だからこそ、どこを探しても見つからないお気に入りの商品を、たまたま発見することができたなら、それはその人にとって宝物を発見したような体験となるのです。
ネットショップ運営においてロングテール戦略を実践しようとするならば、こういった顧客心理を充分に理解したサイト作りを行いましょう。